61年間を振り返る PART8 心臓手術そして失敗 生死をさまよって目覚める
いいいよ心臓手術の日
一応手術内容を聞いて様々な書類にサインと印鑑を押しました。
その中で気になったのが、手術は簡単だけど万が一何かが起きても責任を問わないという文書でした。
よく手術のミスで死亡することがありますが、この文書にサインをした時点で終わりです。
手術の日麻酔が効いてきて深い眠りにつきます。
手術の内容は両脚の付け根からカテーテルを入れて心臓の左の心室までいき、心室の膜を灼くというものです。
手術が終わり目が覚めた瞬間気持ちが悪くて、すぐにナースコール。
看護婦が来て血圧を測ります。下40ぐらい上60ちょっと。
普通血圧の上は110~130ぐらいです。明らかに低すぎます。
看護婦は医師に電話をかけて、数名の医師が到着。ベットを逆さまにして(頭を下で足が上にくる姿勢)ICUへ。
担当医と数名の医師が色んなところに針を刺しています。痛くてわめいていると麻酔を一本刺されてまた深い眠りに。
目が覚めるとICUで横たわっていて、胸にチューブが刺さっていました。
このチューブは心膜に届いていて水を抜くためのもの。長さ20Cmのチューブが胸の中に入っています。
何故このようなことが起きたのか?
手術中カテーテルが血管を傷つけそこから血液が溢れ心膜に血液が溜まったため。
そう手術中のミスです。もう少し気づくのが遅ければ(目が覚めなければ)死亡です。
運良く生きることになりましたが、その後遺症としてうつ病という病気になりました。